予定外、それが最高

今日、ゲバントホールで
高校生のクラリネット生徒の本番がありました。

彼女の演奏に感動しまして
忘れたくないと思う実感があったので
書いています。

クラリネットの名曲
ウェーバー作曲「コンチェルティーノ」
元々はオーケストラと共演する名手のために書かれた
聴かせどころ満載、10分を超える大曲。

彼女の演奏が始まると
今日はいつもより
ゆーっくりのテンポで始まって、、、

「あれれー今日なんだか遅いじゃん
 いつものレッスンと違う!
 気持ちがのってないのかなぁ
 もっと(テンポ)前に進めば良いのに…」
などと
予定と違うことにソワソワしながら聴いてた私を

数秒後には
「ん…このゆっくりな音楽も良いかも、、」
「というか、このテンポが実は最高かも」
「じんわり歌うなぁ、、、感動、、、」
にまで至らせてくれる。

そして、
このままこのじんわりテンポで行くのか?
と思いきや

彼女の中から段々と情熱が込み上げてきて
気が付いたら
心を熱狂させるような激しいテンポに持っていっている。
ピアニストをぐいぐい引っ張る勢いで。

最後は
華麗なテクニックを聴かせて
fffで吹き切った!

大袈裟かもしれないけど
スタンディングオベーションしたい気持ちでした。

彼女の演奏は

予定と違うことが起きても

相手がどう来たとしても

「そう来るのね、じゃこうするワ」と

予定外、予想外を

一瞬で最高のものに変えてしまう。


ああー
私にはその力は無いかもしれない。
つい、自分の思い通りや予定通りに
こだわってしまう。
音楽も、人生も。

考えてみれば
人生なんて予定外のことの連続で
その時その瞬間
それにどう向き合うかで
予想もしていなかった展開が訪れることがあるよなあ、、、

可能性は
“予定外“の中に隠れてるのかもしれない。

そんなことを
考えさせてくれた名演でした👏

生徒は音楽大学進学のため
私の手から離れるのがとても寂しいですが
これからの活躍が
心から楽しみな生徒です。

音楽教室きのおと  -木の音-

広島県安芸郡府中町のピアノ教室、クラリネット教室です。 ピアノもクラリネットも木で作られた楽器。 木ならではの温かみや優しさを感じる音色がたくさん響く教室になりますように。 そんな願いを込めています。 どうぞお気軽にお問い合わせ下さい。

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